では、月食を図で示してみましょう。
皆既月食 | 部分月食 |
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このように、月食のパターンは、とても単純です。 地球の影にすっぽりと隠れると「皆既月食」、全部は隠れれないときは「部分月食」と言うことになります。 と、単純だと言い切りたいのですが、やはり、世の中フクザツ。月食のパターンで「半影食」と言うのがあるのです。 これは、起こっても、目では、意識してみても、あまりわかりません。そんなに暗くならないのです。
半影食
このような感じで起こるわけです。ですから、部分月食のなりそこねって感じですね。 早く言えば、部分月食の光っている部分は、実はあれで「半影食」なんです。でも、見にくいですよ、実際は。
では、話は戻って、すっぽり隠れる「皆既月食」は、どのように見えるのでしょうか。
皆既日食と違い、月は、光を自ら出していませんから、真暗になる……と思いきや、実は、ほんわか明るいのです。
と言っても、そうとう暗いのですが、良く見ると、赤銅色に光っているのです。赤銅って言うか、オレンジっぽい色です。
でも、前回の皆既月食を見た人はわかるかも知れません。93年6月4日のことです。この日、日本では3年ぶりに皆既月食が見れました。
僕もそりゃ見たわけですが、暗いのです。赤銅色にも光らないと言うくらい、真暗なのです。
これは、その頃、ピナツボ火山・雲仙岳と言った火山が活発に活動し、大気中に、非常に多くの塵があり、見づらいという結果になりました。
結構これは、貴重な体験だったのではないでしょうか。
月を赤く光らせている光は、地球の大気を通過してきた太陽の光と言うことです。
太陽の光の中で、赤い光以外の、波長の短いものは、すべて散乱してしまうのですが、
赤い光だけが、少し屈折して、月に到達すると言うことなのです。
今後の月食表 | ||||
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程度の記号は皆既中の長さ(●→○→◎)(2010年以降は皆既のみ) | ||||
日付 | 時間帯 | 種類 | 程度 | 備考 |
1997/ 9/17 | 4時前頃 | 皆既 | ● | 全行程が見られる。皆既終了後沈む |
1999/ 7/28 | 20時半頃 | 部分 | 中 | |
2000/ 7/16 | 23時 頃 | 皆既 | ◎ | |
2001/ 1/10 | 5時半頃 | 皆既 | ● | |
2001/ 7/ 5 | 24時前頃 | 部分 | 中 | |
2004/ 5/ 5 | 5時 頃 | 皆既 | ○ | 皆既中に沈む(月入帯食?) |
2005/10/17 | 21時 頃 | 部分 | 微 | |
2006/ 9/ 8 | 4時前頃 | 部分 | 小 | |
2007/ 8/28 | 20時前頃 | 皆既 | ○ | 月の出時に欠け始めている |
2008/ 8/17 | 5時半頃 | 部分 | 大 | 欠けたまま沈む |
2010/12/21 | 17時過ぎ | 皆既 | ○ | 月の出の時すでに皆既中 |
2011/ 6/16 | 5時過ぎ | 皆既 | ◎ | 皆既中沈む |
2011/12/10 | 23時半頃 | 皆既 | ● |
宇宙艇94冬「日食・月食」(水谷著)より