梅雨真っ只中の週末であった6月27日(土)の夜、日本から世界中に驚きが走った。 なんと、流星なんて流れるわけのない時期なのに、 たくさんの流れ星が見えたのである!!
流れ星というのは、不定期に飛ぶものの、流れ星の多い時期、少ない時期というのがある。 流れ星の多い時期を「流星群」といい、毎年、ほぼ日にちが決まっている (毎年、同じ部分に地球が差し掛かると起こる現象のため)。 よくお盆前に流れ星が多いのは「ペルセウス座流星群」といい、夜半過ぎに北方向に見える 「ペルセウス座」から四方八方に流れるように見られるのでこの名がついているが、 ほかにも、ことしは、むっちゃくちゃたくさんの流れ星が流れるのでは?といわれている、 しし座流星群も、いちおう、毎年11月17日前後に活発期がある。
で、6月27日、1分に1個以上の明るい流星が見えたのは、
1916年、1921年、1927年に3回、活動が観測されたことがある「うしかい座流星群」だったことが、
目撃証言などから分かったという。
じっさいに、この付近の流星群といっても、まったく見当たらず、
6月前半か7月後半でないと、流星群が存在しない。
ということは、とても突発的だったものだといえる。
また、その日以降は、ほとんど目撃されていない。
この流星群は、その流星の元となる塵を落としていく彗星が、
軌道を変えられ、地球に近づくことはなくなったから、活動がなくなっていたらしい。
この流れ星の特徴は、まず、明るいのが多く(1等級以上)、 色はオレンジ〜金色、また、あまり跡(痕)が残らないという特徴があった。
この突発的な流星群の出現は、すぐに国際天文機関であるIAU(国際天文学連合)に連絡され、 速報が発せられた。 (第一報)
この突発な現象がどのようにとえられたかというと、 27日の夕刻ごろ、流星を電波(エコー)で捕らえている方(日本人)が、 通常よりも5倍近い流星からの電波をとらえた。 また、東北、沖縄、奈良、和歌山などでの観測が国際天文機関に報告され、 その後、イタリア・ポルトガル・アメリカなどでの観測・観望結果が報告され、 それはすべて同じ流星群を捕らえていること、うしかい座付近から 流れていることが認められ、今回の騒ぎとなった。
日本は梅雨であったという悪条件があるものの、
ヨーロッパでは、ほとんど夜がなく、観測結果がほとんどないため、
些細な情報でも・・・と、現在、日本流星研究会などが募っている。
もし、見たという情報があれば、ぜひ、
メールで
お伝えください。このページにアップします。
また、学術的にも価値の高い突発的な天文現象ですので、
ここのデータは、無断で転載してもかまわないということにします。
日時 | 観測場所 | 天気(雲の割合) | 個数/時間 | 様子 | 観測者(敬称略) |
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6/27 20:00頃 | 三重県志摩郡大王町 | 雲5〜6割 | 5〜6個/10分以内 | 明るくオレンジ色した別に遅くも早くもない流星。 天頂付近のうしかい座を中心に。 東に多し。(ただし、天頂・東・南方面の空のみ見えていました) | 水谷雅寛 ・吉川・近藤・宇佐見 |
6/27-28 一晩中 | 新潟県・妙高高原 | 雲量5 | 20〜30個/1時間 | 出現方向は天頂より東〜北東方向が多かったような、気がします。 最大光度-2等級のものを見ました。夕方より明方まで結構流れていました。 | あるがてつお |
目撃情報より
このページ作成をしている水谷を含む4人(吉川・近藤・宇佐見・水谷)で、
6月27日午後8時ごろ、三重県志摩郡大王町の
ともやまキャンプ場で目撃したもので覚えているものを
4人の目撃を総合して図に表してみました。
残念ながら、5・6個という数もあいまいな上、覚えている軌跡も4つだけです。
ムカデにさえさされなければ、もっとたくさんの時間・数の目撃ができただろうにと、
今さらながら、4人ともくやしんでいます。