最初にお詫び:いくつかの画像は、見られません。ご了承ください。

今世紀最大とも言われている彗星、その名を「ヘール・ボップ彗星」と言いますが、 みなさんは、みましたか?
マスコミもよく取り上げられましたので、少しは見たかもしれませんが、何がすごいのか、紹介していきましょう。

まず、驚くべき大きさです。通常、彗星というのは、直径10キロくらいの塵を含んだ氷の固まりだといわれています。 が、今回の彗星は、40キロもある超巨大彗星なのです。 そして、彗星の明るさも、人類が見た彗星の中で、指折りの明るい彗星になりました。 それに、彗星が見つかったのは一昨年の夏。そのときには、まだ木星の軌道より向こうにいたのです。 通常、彗星が見つかるのは、火星より近くならないと見つかりません。 去年の百武彗星(写真)でも、発見されてから2・3ヶ月で、一番見やすい時期になって、すぐ去っていきましたが、今回はそんな小さくなかったのです。 また、電波望遠鏡もこの彗星を観測し、興味深い結果もでているようです。
ですから、世紀の大彗星という名に恥じらない立派な姿を見せてくれました。
ただ、去年の百武彗星のように、地球にさほど近づかなかった(地球と太陽の距離の1.3倍くらい)ため、その分、尾が淡かったです。
一番あかるかったのは、3月26〜30日くらいの間に、-1.8等級あたりまで明るくなったようです。
彗星は、明るかったので、尾まで十分肉眼で見る事ができました。 大都市でもよく見ると尾まで見えたようです。
ところで、暗い場所で双眼鏡で見れば、尾が、一本ではなく、二本出ているというのに気づいたのではないでしょうか。 これは、イオンテール・ダストテールといい、イオンテールは、太陽風によって、とばされた粒子。 また、ダストテールは、塵を吹き飛ばしているという尾です。イオンテールは青色、ダストテールは白色に見えます。 見た感じ、明け方の尾は、上の方に、夕方の尾は、右の方に伸びていましたが、二本の尾まで見えましたか?
今度、この彗星を見るなら、2300年、待ちましょう!・・・


この彗星の明るさのピークは、3月の終わりあたりで過ぎた。 その頃の明るさとしては、だいたい-1等級より少し明るいくらいではないかということだった。 これは、去年の百武彗星の明るさを完璧超しているとのことだ。 だが、過去(70年代前半)に来た「ベネット彗星」には劣るらしい。 が、もちろん、ハレー彗星には、間違えなく勝っている。 また、このヘールボップ彗星、見るところにもよるが、カシオペアを突き抜ける30度くらいの尾が出ているという。 ダストテール(白っぽい方)は、太いが短い感じで、もう一つの、青っぽいイオンテールが、 淡いけど、長く伸びているらしい。
去年の百武彗星は、彗星自体はとても小さかったが、とても地球に近づきすぎたため、 あれだけのすばらしい姿を見ることができた。 だから、もし、百武彗星と今回のヘールボップ彗星を同じと頃にならべたら、 桁違いに、ヘールボップ彗星の方が、大きく、明るい。 ピークの後、何の変わりもなく、どんどん見えなくなってしまった。
そして、今は、北半球からの観測が不可能だ。 また、7月頃には北半球から見えるようになるが、 あまりにくらいため、僕たちには観測不可能だ。
したがって、もう見る機会はないといってもいい・・・。


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