MASA's Astronomical Photograph -撮影方法-
天体写真撮影方法
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星の村(山梨県北巨摩郡大泉村)
っとこのような,難しそうな器材が並んでいるところで,天体写真を撮るというイメージがありますが,確かにそう言う場合もあります。
そうするとすばらしい天体写真が取れるのに変わりはないのですが,カメラだけでも,星空が撮れます。
ここでは主に,「星空」欄にある「固定撮影法」を中心に話をすすめていこうと思っています。
用意するもの
- カメラ
- これは,どうあがいても,なけりゃ,写真は撮れません。
一番いいのは,一眼レフと呼ばれる,自分の目が覗く穴と,写真を撮るレンズが同じという形のものが適しているといわれます。
でも,シャッター速度の中に,「B」や「T」があれば,撮影する事が可能です。その表示がないカメラは,残念ながら撮る事ができません。
しかし,何と,NHKの教育テレビいわく,「使い捨てカメラを改造すれば使える」との事です。
シャッターを開けたままにしておいて,フイルムを巻いた時が露出スタートとするらしいです。
しかし,NHKが,そんな事教えていいのでしょうか....(^_^;
「B」は,「バルブ」といい,シャッターを押している間,ずっと光りを集め続けます。
「T」は,「タイム」のことで、一度押すと,シャッターが開き,もう一度押すと,シャッターがとじます。
今は,デジタル式の液晶画面に出て露出時間を教えてくれる便利なカメラがありますが,天体写真で使うと,何秒以上の露出ができなかったり,電池を直ぐに食ったりしてしまいます。これも実は考えものです。
- 三脚
- 長い時間シャッターを押し続けている訳ですから,動かないようにカメラを固定する,三脚もいります。
安いものでもいいですが,安いと,撮影中,ちょっとの事で揺れてしまい,星が,点に写らないという事があります。
もし,三脚を買わない場合,机などに,ガムテープなどで星の方向に向けしっかりと固定しても構いません。
僕も始めての時は,そうやって,オリオン座を撮りました....
- レリーズ
- さっきから,シャッターを長い時間明けっ放しにしておくといいましたが,指でずっとシャッターを押していると,絶対にカメラが揺れてしまいます。
それをふせぐために,このレリーズというのをつかい,ずっとシャッターを開けっぱなしにすることができます。
よく、写真屋さんが、カメラから伸びる線をおしてシャッターを切っているのを覚えていないでしょうか。
それが、そのレリーズなのですが、これは,1000円位で買う事ができます。しかし扱いが悪いと,すぐ壊れてしまうので,注意しましょう。
また,安過ぎるものも,壊れる速度は早いです。僕の500円のレリーズは,1・2回で壊れてしまいました.
- フイルム
- これは,感度(ISO/昔で言うASA)が高いものを使った方がいいです。が,べつに,ISO400位で十分です。
フジフイルムやコニカ,コダックなどからたくさんのフイルムが出ています。
注意:感度がいいほどいいフイルムとは限りません。
たしかに、感度がいいほど、高い値段なのですが、たとえば、ISO1600やら、3200までになると、
感度が高いから暗い星まで写りやすいとしても、粒子が粗く、
たとえば、引き伸ばしてプリントした場合、ざらざらした感じになってしまいます。
ですから、ISO800までがいいと思われます。
まずは,これだけで結構です。これだけあれば,立派な星野写真が撮れます。
撮り方
- 組み立てる
- 上記でそろえた,カメラに三脚とレリーズをくっつけます。
- カメラのセッティングをする
- 焦点距離(ピント)は,星ですので,無限大(∞)にして,絞り(f)は,開放(一番小さい値)か,それを一つ絞った(数値を大きくした)値にします。
フイルムを巻く時は,もし手動でしたら,きちんと巻きついているのを確認しましょう。
もしも巻き付いていないと、一枚も撮れていない事になってしまうのです・・・。
- 撮りたい星にレンズを向ける
- 撮りたい星にレンズをむけ,覗きながら,合わせます。
カメラを通してみると,とても暗く,星がとても見えにくくなりますが,かんにも頼って,きれいな構図を入れてみましょう。
星だけでなく,地上の風景も入れてみるのもいいと思います。
が,街灯や、街明かりなど光りを発しているものは決してその中に入れないようにしましょう。
- シャッターを切る
- レリーズの先を押し,開けたままにします。
レリーズによっては、押すと、勝手にそこで止まるものや、
押したら、横でネジを締めるタイプなどがありますので、
レリーズの使い方にしたがって、シャッターを開けたままにします。
- シャッターをとじる
- 露出は,レンズの直径(F)が,50mmでしたら,約30秒弱,35mmでしたら,約35秒くらいです。そうすると,星が点になって写ります。
もし,星が動いている線を写したいのであれば,絞りを絞って(数値を少し上げて),何分かシャッターを開けたまま,動かさないようにしておきましょう。
- 撮った後
- 最後までフイルムを使いきったら,手動で巻き上げる場合は,カメラの説明書の指示にしたがって巻いて下さい。
巻きおわるまでは,絶対にカメラを開けてはいけません(多少なりとも光がフイルムにあたったら、失敗です)。
また,写真屋によっては,星の写真と分からず,写っていないと判断され,捨てられたり,写真の真中で切られたりします(実際被害に遭いました)。
そんな事がないよう,現像に頼む時に,星の写真という事を伝えましょう。
チェーン店や、今はやりのプリント代がほぼタダで出来上がりが翌日というところは、なるべく避けてください。
個人経営で、そこで現像・プリントをする写真屋が、一番、星の現像・プリントに適していると思います。
また,カメラの中で,長い間フイルムを置いておくと,色が若干ですが変わって来てしまいます。
フイルムはなるべく早く使いきり,早く現像しましょう(消費期限もありますし)。
以上で,簡単な星の写真が撮影できます。
何度も失敗はあると思いますが,それを乗りきって,いい写真を撮っていって下さい。
固定撮影といえども,奥は深いです。ただ星を撮る,というだけでなく,いろいろな構図を考え,芸術作品のような写真を撮ってみましょう。
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